2024/10/19
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勾配区間 + 急カーブ = 登坂困難 となっていた区間の対策に着手しました。
当レイアウトでは、 DCC化にあたり協調運転の調整が面倒なので、メーカー規定では2モーター車(以下、M車) となる14~15両編成を、1M車仕様に組み換えています。 そのため、勾配区間には市販品で最も緩いサブテレインの2%勾配を使用していました。しかし、直線部でなんとか許容範囲としていた勾配による速度低下も、R381の急カーブにさしかかると極端な速度低下が見られ、一部メーカーの編成では車輪が空転して登坂不可能なものもありました。
実は、2%程度の勾配であれば、一時的に勾配直前から電圧を上げて走らせれば、勢いで速度低下を感じることなく登りきることは出来ました。しかし、「勾配直前から電圧を上げる→登る→勾配終了時には元の電圧に戻す」という一連の作業を自動運転で行おうと思うと、そのタイミングを反映させるための新たなセンサーの設置など、相当の労力を伴うことが予想されたため、廃案としました。
そこで、勾配を2%から1.5%に緩くすることで改善されると思い、勾配の改良工事を行いました。
一からベニヤ板で路盤を作り直したほうが簡単なのですが、レールに給電線を配線済みな上、サブテレインはしっかりと接着してあるので、手間を考えて、図のように既存の勾配(緑)にかさ上げ(橙)して勾配を緩くし、さらに1mほどアプローチを稼ぐ方法を取りました。
当初は、かさ上げ用の路盤として5mm厚ベニヤ板を使用していましたが、切り出し作業が面倒なので、後半はスチレンボードを使用しました。それらをユニトラックの下に挟み込み、サブテレインの間をスチレンボードの断片を挟んで調整しました。
ユニトラックは、ベニヤ板には釘で、スチレンボードには両面テープで固定しました。 レールには、50~70cm間隔で給電線を半田付けしてしまっているため、その部分の路盤は空洞のままですが、これらは築堤の仕上げの段階で、スタイロフォームを詰め込むなどして隠す予定です。
試運転第一号は、登坂不能となっていたマイクロエースのE653系14両編成で行いました。登れるようになりましたが、大幅な速度低下で鑑賞には堪えらません。大変な労力をかたものの、0.5%程度の勾配改良ではほとんど成果が出ませんでした。
そこで、M車自体におもりを載せることにしました。試した結果、プラス60gで速度低下はほとんど気にならないレベルになったため、メーカー想定外の使用をしている全M車に板おもりを搭載しました。
ただ、E653系は、常磐線現役時の最大14両編成を再現したかったのですが、DCCフレンドリーで無い故にデコーダーが大きく室内に飛び出してしまっているため、おもりの搭載の余地がありません。残念ですが、7両づつに分割して、走らせることにしました。
最終的にはM車の車重増量というかたちで解決したわけですが、メーカー想定外の改造になるため、車両寿命が短くなるリスクは負わなければなりません。
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